「朝まで生テレビ」を見た。といっても、1時間ぐらいで消したが。
相変わらず、参加者が言いたいことを言っているだけだった。
話題がすぐにそれるので、議論が発展しない。
 
論理的思考力がないのだろう。
ああいう大人には、なりたくない。
 
 
テーマは「田母神論文」問題に関して。
保守派論客が、ひどすぎた。最近は旧左翼系の運動家たちに辟易としていたが、保守もひどい。
年をとる、ということは、醜くなることと等価なのか。
 
田原総一郎が、「田母神論文の引用が間違っている」ということを指摘していた。
田母神氏はその文章の中で、青山学院大学の福井助教授の論文を引用していたのだが、その引用内容が間違っていたのだ。
つまり、福井氏の論文を読まずに引用していたことになる。
 
それに対して、歴史教科書を作る会の創設者として有名な西尾幹二は「それは自分の知ったことではない」と発言していた。
西尾はニーチェ研究で東大博士号まで持っている学者だ。学者であるならば、その点はきちんと批判しなければいけない。
引用文献をまともに読まないで引用するなんてことは、学士論文にさえ許されない。
 
西尾氏からは、論文の内容が自分の主張に合致していればよい、という身勝手さがにじみ出ていた。
彼らが従っている価値観とは、「正しさ」ではなくて、「自分の考えがいかにして認められるか」だ。
そして自分の考えとは、資料を論理的に分析して得られる正しさではない。
保守派の中で創り上げられた結論をただ叫んでいるだけだ。
右派も左派も、違いはない。